1話30分!空手の世界に没入しちゃう「コブラ会」がアツイ
1984年の映画「ベスト・キッド」の34年後を描いたドラマシリーズ「コブラ会」。
ベスト・キッドで因縁の対決をしたダニエルとジョニー。本作のイントロでしっかりと過去の2人の対決が描かれています。
熱い戦いを制した者と、惜しくも敗北してしまった者、それぞれの心に残した傷跡を、大人になってから再び見つめる日が来ようとは……!
過去作のベスト・キッドを知らなくても心配無用。キャラクターたちの心情も丁寧に描いているので、当時の映画ファンの人も思わず嬉しくなってしまうこと間違いなし!
あらすじ
かつてのライバルだったダニエル・ラルーソとジョニー・ローレンス。若き日の空手対決が、2人の未来を分けたといっても過言ではない遠き日々。空手大会ではダニエルが勝利し、ジョニーは敗北を味わいました。
それから30年以上が経ち、ダニエルは仕事で成功してカーディーラーのオーナーになり、美しい妻と子供にも恵まれ幸せな暮らしを送っています。一方でジョニーはアルコールに溺れる日々。息子に恵まれつつも、家族との関係は芳しくなく不仲なのでした。それぞれ異なる人生を送り、交わることのなかった2人。
そんなある日、ジョニーがいじめられっ子のミゲルを守ったことから2人は子弟関係に。そしてかつてのコブラ会を自身で立ち上げたのでした。
コブラ会の看板をダニエルが目にし、しばらく離れていた空手への情熱が戻ります。そしてダニエルもジョニーの息子を弟子に向かえ、コブラ会に対抗するためにミヤギ道空手道場を開きます。
空手を通して愛と友情、裏切りと成長などが描かれるヒューマンドラマ。大人になった今、再び燃え上がるジョニーとダニエルの空手魂。再会したジョニーとダニエルは、かつての因縁から火花を飛ばしあいます。
それぞれが率いる空手道場"ミヤギ道"と"コブラ会"、本当の意味で空手の頂点に立つのは、果たしてどちらの道場なのでしょうか?
空手の在り方と人生を模索する二人の長い道のりが今始まる……!
主人公はどっち?
コブラ会がメインではありますが、物語はジョニーとダニエル、それぞれの視点で進みます。お互いが何を思い、何を目的としているのか。それぞれが葛藤するシーンが、お互いの目線から語られるのは興味深いです。ジョニーの弟子や、息子、ダニエルの娘との関係も、複雑に絡み合っていきます。
2人の視点から描かれる群像劇がこのドラマの魅力を引き立てていますよ!
戦うシーンは大迫力!
派手な演出はありませんが、アクションドラマである本作の空手シーンは迫力満点!
俳優たちは本格的なトレーニングを行いこの作品の撮影に挑んだそうです。
本作の空手はアメリカン空手といい、実際の空手の試合には登場しない技やルールが多いのだとか。しかし、本作品はジャンルとしてはアクションコメディ。見栄えが良く、迫力があるアメリカン空手は夢があるので、本作にピッタリなのではないでしょうか? そういった面から見れば、本作の空手シーンは満点ともいえるでしょう。
アクロバティックな技は、格闘ゲームのようなエンターテイメント性に溢れています。練習の様子を描いた組手シーンでは、目にもとまらぬ速さで繰り出される数々の技に思わず息を飲んで見つめてしまいます。トラブルに巻き込まれ、やむなく路上で戦うことも多く、躍動感溢れるカメラワークがその迫力を引き立てています!
強く、そして華麗に戦うシーンは何度も見たくなってしまうほど、拘り尽くされた美しさがあります!
一度観始めたら止まらない!
修行をすると強くなれる……。努力が実を結んでいく様は、強さに憧れる人たちが持つロマンですよね。コブラ会のジョニーの教えは、荒っぽくも攻めを重視した喧嘩に近いともいえる戦い方。一方ミヤギ会のダニエルは綺麗な型を持ちつつ洗練された戦い方。
それぞれの個性が光り、教え方も独特です。しかしどちらの方法でも、生徒たちは確実に強くなっていきます。いじめられっ子だった子が、相手を傷つけるためではなく自分を守るために、そして自分に自信をつけるために強くなっていく姿には感動です。
ダニエルの格好良さ!
ダニエルの優しく、そして芯のある性格はとても魅力的。ただ、真面目さゆえに堅物だと感じる部分もありますが、それもまた彼の個性。普段温和な彼ですが、我慢できずカッとなったシーンも。
シーズン1の4話目のシーンで、ダニエルが自分自身と空手を馬鹿にされ怒り大爆発! こらえきれなくなったダニエルが振り向きざまに華麗な回し蹴りで、相手の飲み物だけを蹴り飛ばすシーンは圧巻。
静かに正確に、誰にも怪我をさせず、手にしていた"ホバ茶"のみを宙に舞わせるシーンはカッコよすぎて何度も繰り返し観てしまうほど! そう、本当に強い男は無駄な虚勢など張らないのです。
牙を隠して確実に相手を仕留めます。その場に居た人々が啞然とする中、爽やかな笑顔でその場を後にするシーンは、是非観て欲しい名シーンです!
ジョニーの成長
傍若無人だったジョニーも、コブラ会で生徒を教えるうちに人として成長していきます。価値観の押し付けではなく、相手のことを考え思いやり、そして導くということを学びます。大人になってからも学びがあり、それを受け入れることができるのは素敵なことですよね。
かつて師匠から受け継いだ教えも、自分自身が生徒を教える立場になってみて、鏡のように見えることもあります。果たしてコブラ会の教えは正しいものなのか? 順調に物事は進んでいっているはずなのに、ジョニーのこれからの空手道にも大きな影響を与えています。
これからジョニーは何を思い、生徒たちに何を伝えていくのでしょうか。彼がどのように成長していくのか、片時も目が離せません。
空手を通して通じ合う心
大人になったダニエルとジョニーは拳を交える以外にも、話し合うという方法で心を開いていきます。過去の思い出話を肴にお酒を飲む、思わず胸が熱くなるシーンも。かつて空手を通して心を通わせた2人は、些細なことから再び衝突しますが、大人になった彼らもまたお互いに学んでいるのです。
ダニエルとミヤギ師匠の師弟愛
子供の頃お世話になった恩師のミヤギさんのことを思い出し、当時の教えを思い出すダニエル。ダニエルの道場には、ミヤギさんの写真が飾られています。
生徒たちとリメイクした道場で、かつて彼に教わった技や精神を伝授していくダニエル。道場でのミヤギさんとの思い出の回想シーンや、ミヤギさんの墓前で自分の心の内を振り返るシーンにぐっときてしまいます。それほど師を慕い、目標にしているという志が胸を打ちます。
スポーツを通し、血の繋がりに関係なく家族と呼べる関係があるのは素晴らしいことですよね。ダニエルが自分の生徒になったジョニーの息子にも、家族の一員だという声を掛ける場面は心温まります。固い絆が結ばれていくのも、スポーツドラマとして胸アツなポイントです!
まとめ
ダニエルとジョニーのそれぞれの教え子たちが成長した成果をぶつけ合う空手の試合は感動しかありません。教え子たちの目覚ましい成長ぶりに自分もダニエルやジョニーと同じ目線で見守ってしまいます。シーズン2からはダニエルはミヤギ会を発足し、ダニエルの娘も空手を始めます。子供たちの成長と、それぞれの道場の行く末が楽しみですね! 人気シリーズでシーズン6までありますが、1話30分以内とテンポ良く観られるので、スキマ時間にもおススメです!
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