手塚治虫の世界を浦沢直樹がリメイクした作品「PLUTO」が待望のアニメ化! 作り込まれた世界に思わず没頭!?

手塚治虫の世界を浦沢直樹がリメイクした作品「PLUTO」が待望のアニメ化! 作り込まれた世界に思わず没頭!?

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漫画界の巨匠・手塚治虫氏が描いた代表作の「鉄腕アトム」の中でも、人気が高いエピソードである「地上最大のロボット」を元に、2003年に漫画家の浦沢直樹氏が異例のリメイク作品として描いた「PLUTO」。

原作ではひとつのエピソードだった作品が、全8巻にもなるコミックスにリメイクされ、2023年10月には約20年越しとなる待望のアニメ作品がNetflixで配信! 大きな反響を呼んでいます。

「PLUTO」とは一体何なのか。そしてPLUTOに隠された悲しくて切ない物語とは?

手塚治虫氏の世界を見事にリメイクし、浦沢直樹氏が描いたPLUTOのアニメのあらすじや、みどころをご紹介します。

PLUTOはどんな作品?

PLUTOはどんな作品?

手塚治虫氏の原作版「史上最大のロボット」は1964年から連載が始まりました。

王の命令でアブーラ博士が開発した、世界最強のロボット「プルートウ」は世界で愛されていたロボットたちを次々と破壊し続けてしまいます。

アトムの開発者「お茶の水博士」から、プルートウと戦うことを止められた「アトム」。しかし、大切な妹の「ウラン」や、優秀な刑事ロボット「ゲジヒト」も巻き込んで、アトムに対して挑発をし続けてくるプルートウ。
やむを得なくプルートウとの戦いに挑むことになる、アトムの姿を描いたストーリーです。

このエピソードを読んだ、まだ漫画家ですらない幼少期の浦沢直樹氏は深く感動したそうで、「読んだ漫画の中でも、中央に鎮座するイメージがある」と語るほど、心にグッと来た作品なのだとか。
漫画家になり「史上最大のロボット」をリメイクしたいという発想はなかったのだそうですが、縁がありリメイク作品を描くことになったのだといいます。 

心を動かされた作品だということがわかるほど、リメイクされた作品のPLUTOは原作の良さと浦沢氏の良さが融合していて、浦沢氏の代表作ともいえる作品になったのではないでしょうか。
人間とAI機能をもった優秀なロボットが共存する世界で起こる、SFサスペンス作品がPLUTOという作品のテーマとなりました。

PLUTOのアニメあらすじ

PLUTOのアニメあらすじ

原作の「史上最大のロボット」ではアトムが主人公なのに対して、PLUTOでは高性能と知識をもったヨーロッパの刑事ロボット「ゲジヒト」が主人公になっています。

ゲジヒトの見た目はほとんど人間と変わらず、刑事として担当するのは人間とロボットが起こした事件を主に担当していました。
ある日、世界の7大ロボットの1人といわれていた温厚で国民からも愛されていた、スイスの山案内ロボット「モンブラン」が何者かに襲われて破壊されたのをきっかけに、優秀なロボットの破壊事件が相次いで起こりはじめたのです。

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現場に訪れるゲジヒトは、その跡の事件でも襲われた者たちのもとに残された、共通する犯人の痕跡らしき”ある物”を発見するも、それが誰の仕業なのかは不明なままでした。襲われた巡査ロボットが残した記憶のなかに写された、最後の瞬間に見たであろう謎の影をのぞいては……。

連続事件のターゲットとなっている世界7大ロボットの中にはゲジヒトや、かの有名なアトムも含まれています。物語が進むにつれて彼らにも、犯人の存在の脅威が近づいてきて、見ていてハラハラしてしまうかも。

謎に包まれた存在「PLUTO」は、その姿が後半になるまで影などでしか確認できず、人間なのかそれともロボットなのか。はたまたそれ以外なのか、情報が少しずつ集まっていくもどんどん謎が深まっていき、ゲジヒトやアトム、妹のウランなどが真相を解明していくというストーリーです。

1つのエピソードから作られているとは思えないくらいに、しっかりとしたストーリー構成は、浦沢氏の才能が輝いている作品だといえるでしょう。

主人公ではないけど、アトムも登場!

主人公ではないけど、アトムも登場!

アトムは原作のようなロボットらしい見た目ではなく、PLUTOでは人間の少年と変わらない姿をしています。
7大ロボットと言われている彼らは、見た目だけではなく感情のようなものを持っていて、感動や悲しみから涙を流すことがあったり、人間とロボットが共存するためにたくさんのことを考えて自ら行動をしたりと、個性豊か。

戦いをプログラミングされているロボットもいる中で、あまり戦いを好まないアトムですが、仲間や愛する者たちを守るために謎の脅威に立ち向かうシーンは、感動するみどころのひとつです。

アトム自身、物語が進むにつれて成長をしていく様子にもぜひ注目してみてください!

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アトムの妹のウランは、どこかで聞こえる悲しみの感情をキャッチできる力を持っています。その声が聞こえると、危険を顧みずにすぐに飛んで行ってしまう、おてんばな一面も。その性格に救われる人物もいて、ウランの優しさが光るシーンにも注目です。

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アトムを開発した「お茶の水博士」もしっかりと登場します。ロボットたちを生物と同じように愛するがゆえに、事件に巻き込まれてしまう場面は、目が離せないシーンのひとつ。

愛が深い博士の存在は、アトムやウランたちにとっては偉大なる父親のような存在なのかもしれませんね♪

作品の見どころ

PLUTOの正体が解明されていくのは物語の後半になってからで、それまでは名前だけは何度も出てくるものの全貌は明らかにならず、謎に包まれたまま物語が進んでいきます。

人間とロボットが共存する世界が故に、生み出されてしまった悲しき存在PLUTO。彼は何を思ってロボットたちを襲うのか、PLUTO自身は破壊を求めているのか、それとも悪意のある何者かに操られているだけなのか。
そして、アトムとの最後の決戦を行うときに、PLUTO彼が放つ衝撃の言葉……。

ただ凶暴なだけではない、切ない存在でもあったPLUTOの本当の正体とは? ゲジヒトやアトムなど、ロボットたちの活躍は必見です。

まとめ

アニメPLUTOは、1話が約1時間弱の8話で構成されています。全部見終わると長編の映画をじっくり堪能したかのような満足感がある作品です。

鉄腕アトム自体や原作のエピソード、そして漫画のPLUTOなど見たことがなくても、PLUTOの作品内に出てくるキーワードや、登場人物についてはしっかりと見ていれば理解ができるように作られているので、新しいSFアニメとしてどんな人にもおすすめできる作品です!

人間とロボットが共存する近未来に、実際にあり得るかもしれない世界で、どのようにしてお互いが絆を深めていくのか、PLUTOという作品を通して考えてみてはいかがでしょうか?

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