映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』漫画では小さい一コマだったあのシーン、実は宮城リョータはこう思っていた

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映画『THE FIRST SLAM DUNK(スラムダンク)』は漫画と主人公を変えて制作されました。その理由とは?

大反響を呼んだスラムダンクの映画がNetflixで配信。漫画も大人気ですが、映画では主人公が桜木花道ではなく宮城リョータに変わっています。

原作者の井上雄彦氏は映画を制作するにあたって「原作をなぞって同じものを作るのではなく、新しい視点でやりたかった」とインタビューで語っています。

そこで、原作では書き足りなかったという宮城が主人公に。
宮城のポジションであるポイントガード目線で試合を書きたいという理由もあったそうです。

そこでこの記事では、漫画と照らし合わせながら宮城の物語を紹介します。

宮城リョータ視点でみる試合、漫画にはないセリフも

漫画スラムダンクの山王戦は、ド素人から急成長した主人公・桜木花道が強豪相手にどんな戦い方をするのか?というところに面白さがありました。
連載時の井上氏が20代だったこともあり全体的に勢いがあります。

一方、映画では同じ試合をポイントガード(宮城)視点から描いています。
ポイントガードは司令塔のため、全体の様子をよく見て試合を組み立てなければいけません。

そのため、高身長の桜木がベンチに下がった時に「高さがキツい…」と呟くシーンや、相手の沢北が圧倒的なプレーをした時に「17年間ずっとバスケのことだけ考えてきたんだろうな」と言いつつ、味方の流川に対して「でもよ、お前もそうだろ」と心の中で呟いてパスを出すシーンがあります。

これらは漫画にはない描写です。
色々なことを感じながらゲームメイクする宮城を通して一味違うスラムダンクを楽しめます。

スラムダンクの映画をみたら絶対漫画を読みたくなる! 理由は宮城の過去にあり

映画スラムダンクでは宮城の壮絶な過去が明かされました。
沖縄出身で小さい頃に父を亡くし、その後家庭を支えていた兄のソータも海難事故で亡くなっています。

落ち込む母とはギクシャクし、転校した神奈川県の中学校でもいじめられるリョータ。それでも兄が言っていた「心臓バクバクでも、めいっぱい平気なフリをする」という言葉を胸に強がって生きていきます。

その様子がよく表れているシーンがあります。
それは試合終盤、会場の空気が変わった場面で宮城がチームメイトを落ち着かせるところです。

漫画では小さな一コマで「よーし、1本!」と言っているだけですが、映画では大きな心臓の音と共に「キツくても、心臓バクバクでも、めいっぱい平気なフリをする」と心の中で呟いています。

実は、ソータの影響でバスケを始めた宮城。そのソータが目標としていたのが山王と戦うことでした。
兄が立つはずだった舞台で兄の言葉を思い出すシーン。ここはグッとくること間違いなしです。

映画では他にも宮城の本音が沢山こぼれています。特に映画の最後にようやく母の前で零す本音には胸を打たれるはず。
それらを知るたびに漫画を読みたくなります。漫画の強気な宮城をみて「この時本当は強がっていたんだろうな」と思い作品の深みが増すからです。

ぜひ映画と漫画、両方でスラムダンクの良さを味わってみてはいかがでしょうか?

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