セナとプロストの接触を完全再現!「セナ」に見る1989年F1日本GPの事件
チャンピオンを決定付けた鈴鹿サーキットのシケインで発生した2台の動きはまるで本物。
1989年、アイルトン・セナとアラン・プロストは、同じマクラーレン・ホンダのチームメイトでしたが、ドライバーズチャンピオンを争うライバルでもありました。そんなふたりのチャンピオンをかけた戦いに決着を付けたのが、10月22日に鈴鹿サーキットで行われたF1日本グランプリ(以降、「GP」)です。
トップを走るプロストに対し、ポイントで後れを取っているセナは猛追を開始。マシンを酷使して追い上げたためタイヤが限界近くなったセナは、残り6周のタイミングで勝負に出ます。
バックストレートを抜け130Rを左に回った先にあるシケインで事件は発生しました。通常のルートであるアウト側を走るプロストの空いたインに突っ込むセナ。
セナの前輪がプロストのコックピットを過ぎたあたりでシケインに切り込もうと右に進路を変えたプロストとセナが接触。車を降りてリタイアしたプロストに対し、セナはフロントウィングが破損した状態のまま押しがけでレースに復帰するのですが……。
確執が生んだ事件とその後
紹介した動画は、Netflixシリーズ「セナ」のいち場面。日本でも「音速の貴公子」の愛称で親しまれたF1ドライバー、アイルトン・セナの生涯を描いた作品です。そんなセナの物語としてやはり気になるのはプロストとの確執でしょう。
1988年、マクラーレン・ホンダにセナが移籍したことでチームメイトとなったふたりは、MP4/4という最強マシンで16戦中15勝という圧倒的な強さを発揮しました。
しかしその裏では、ポルトガルGPで両者の幅寄せが発生。セナの行為は当時の基準を逸脱した危険なもので、これ以降関係に亀裂が入ります。翌1989年のサンマリノGPで交わされたふたりの紳士協定をセナは無視し、プロストを抜くといったことが起き、ついに日本GPでの接触へ。
プロストはセナ中心であるチームと決別し、1990年からフェラーリに加入。距離を置くことで険悪なムードは収束するかと思われた関係の行方、そして衝撃の1994年サンマリノGPへとつづく物語は本編でご確認ください。
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