
要求額は30倍以上にアップ!「新幹線大爆破」昭和版と令和版の違いとは?

犯人の要求する金額、インフラ環境など、時代を超えた「新幹線大爆破」はどう変わったのか。
1975年に公開された「新幹線大爆破」は高倉健、千葉真一、宇津井健、丹波哲郎、山本圭、志村喬といった昭和を代表するスターが出演したサスペンス映画です。
この名作を、「シン・ゴジラ」などで知られる樋口真嗣監督が、草彅剛らを出演者に迎えリブートした映画がNetflixで配信されます。オリジナルから50年、当時の国鉄はJRに替わり、新幹線の最高速度も300km/hを超える時代となりました。
昭和と令和の「新幹線大爆破」では、どのような違いが起きるのでしょうか。考察も含めたその違いに迫りましょう!

よりスリリングな展開へ

まず、誰もが気付く新幹線の違いについて。昭和版では東海道山陽新幹線のひかり109号が、令和版では東北新幹線のはやぶさ60号が舞台となります。1975年はまだ国鉄の時代で、車両も最高210km/hの0系といわれる初代新幹線に対し、令和版は320km/hで走る区間もあるE5系車両です。
さて、ここからが本題。昭和版は東京発博多行きのひかり109号で、その走行距離は約1,180km。一方のはやぶさ60号は新青森発東京行きで、こちらは約670kmとおよそ半分となっています。ひかり109号は80km/h、はやぶさ60号は100km/hを下回ると爆発すると設定されているため、100km/h走行した場合、ひかり109号は博多まで約11時間の猶予がありますが、はやぶさ60号は6時間半ほどで東京に到着することになり、よりスリリングな展開が期待できそう。
ふたつの時代で大きな違いといえるのは社会インフラ。1975年はスマホはおろか携帯電話もポケベルもありません。昭和版では、新幹線が遅延するという車内アナウンスが流れると、車内に設置された公衆電話に乗客が殺到するシーンが。
もちろん現在はほとんどの人がスマホを持っているので一斉にその旨を通知できますが、問題なのは、錯綜した情報を誰でもかんたんに入手できパニックが起きること。また予告編でも見られた、クラウドファンディングでお金を集めるというアイディアは令和版ならではでしょう。
実はひかり109号とはやぶさ60号の出発地が異なるというのも、より緊張感のある展開を生む決定的な要因のひとつにもなっています。ここからはネタバレを避けるため詳細は伏せ、「テロには屈しない」というヒントだけを……。
他にも犯人の要求金額が500万ドル(当時のレートで約15億円。現在の約30億円*)と1000億円、主役が犯人(高倉健)から車掌(草彅剛)へと変更されているといった大きな変更点も。
4月23日(水)からNetflixで独占配信される「新幹線大爆破」の発車ベルが鳴るまであと少し。その前に1975年版「新幹線大爆破」を視聴しておくと、その違いを楽しめるはず。こちらもNetflixで視聴することが可能です!
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* 政府統計の総合窓口(e-Stat)「消費者物価指数 2020年基準消費者物価指数」のデータをもとに算出。


