
杉咲花が行方不明に?「市子」リアルな社会問題を描いた作品

恋人からのプロポーズ。幸せ絶頂のはずの市子はなぜ姿を消したのか……?
主人公・川辺市子(杉咲花)の複雑な人生を描いた映画「市子」は、過酷な家庭環境で育った彼女の、恐ろしくも悲しい過去について深く掘り下げていく作品です。
以下、市子が抱える謎について触れます。ネタバレを含むので、まだ見ていないという人はご注意ください。
物語は、セミが騒がしく鳴く暑い夏の日に、市子が急いで荷物をまとめているシーンから始まります。同居する恋人・長谷川義則が帰ってきた音に気が付くと、なぜか市子は大きな荷物を置いたまま、窓も開けっぱなしでベランダから逃走。
部屋の中の異様な状況と、市子がいないことに気が付いた長谷川は混乱します。なぜ市子はそこまでして逃げる必要があったのか、それは前日に長谷川からプロポーズされたことがきっかけでした。

なぜ市子は無戸籍なのか

長谷川が行方不明になった市子に関する情報を集めていくと、彼女には戸籍がないということが判明します。どうやら市子は、無戸籍であることから結婚できない現実に直面し、姿を消したようです。
市子は、母親と父親の離婚後300日以内に生まれた子供でした。その期間内に生まれた子供は、原則として元夫の子と見なされるため、それを避けるために母親は出生届を提出せず、市子は無戸籍に。
その後、母親は再婚し市子の妹・月子を出産しますが再び離婚。ところが月子は幼い頃に難病を患い寝たきりの生活になってしまいます。そんな市子・月子の境遇を知った母親の恋人のソーシャルワーカーの協力もあり、月子のふりをして生活を始めた市子。
学校に通いながらも、働く母親の代わりに月子の介護をする市子でしたが、ある日彼女は妹の人工呼吸器を外してしまい……。
秘密を調べていくに従い長谷川は、数年後変わり果てた姿で山中から発見された月子をはじめ、彼女の昔の友人や幼馴染たちの証言から、市子がこれまで隠してきた真実を知ることになります。
無戸籍やヤングケアラーといった、リアルな社会問題を深く掘り下げた「市子」は、Netflixで配信中です。
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