
「レッド・ノーティス」は駆け引きと先の読めない展開が楽しい極上映画

Netflixで大人気の映画といえばコレ。ドウェイン・ジョンソン、ライアン・レイノルズ、ガル・ガドットという、それぞれ看板タイトルを持つ豪華な出演者、軽妙なトーク、予測のつかない展開、超大物によるカメオ出演など映画の面白さここに極まれりといった作品です。

「レッド・ノーティス」のあらすじ


最重要指名手配犯を追うFBIのトッププロファイラー、ジョン・ハートリー捜査官(ドウェイン・ジョンソン)は、世界的な美術品泥棒ノーラン・ブース(ライアン・レイノルズ)によって古代の秘宝・クレオパトラの卵が盗まれるという情報を入手し、インターポールのダス捜査官とローマの国立博物館にやってきました。警備に自信を見せる博物館スタッフですが、展示されているクレオパトラの卵は偽物にすり替わっており、雑踏に紛れたブースが持ち出そうとするところでした。
ブースはハートリーの追跡を巧みにかわし無事逃げおおせたのですが、凄腕の大泥棒ビショップからの情報提供で居場所を特定され、クレオパトラの卵は無事ハートリーとダスの下へ。しかし移送中、何者かによってクレオパトラの卵が偽物と取り替えられ持ち去られてしまうのです。
クレオパトラの卵が失われた直後、ハートリーに多額の振り込みがあったこと、FBI行動分析課で身元の確認が取れなかったことから、ダスはクレオパトラの卵を盗んだのがハートリーだと疑い逮捕。酷寒のロシアの刑務所へ送られたハートリーを監房で出迎えたのは、先に捕まっていたブースでした。
ハートリーとブースが同じ刑務所の同じ部屋に収監されたのは偶然だったのでしょうか? 実は、ブースがクレオパトラの卵を盗むことや彼の隠れ家の情報を流したのも、クレオパトラの卵を盗んだ嫌疑をハートリーにかけ陥れたのも、すべてビショップが仕組んだ罠だったのです。
世界に3つあるとされるクレオパトラの卵。ひとつはブースが盗みビショップが横取りしたもの、もうひとつは武器商人の厳重な金庫の中、そして3つ目の在りかを知っているのは唯一ブースのみでした。しかし彼はビショップからの協力要請を拒否し、刑務所で過酷な労働に従事するよう命じられてしまいます。
ビショップにはめられたハートリーとブースは、身の潔白を証明するため、クレオパトラの卵を取り返すためという異なる目的ながらも、ビショップを追うため協力することに。
しかし、ハートリーはブースを捕まえた相手であり、お互いを信用することができません。
敵同士だったふたりは、目的を達成することができるのでしょうか?

豪華キャスティングに注目


FBI行動分析課のプロファイラー、ジョン・ハートリー捜査官を演じるのは、「ワイルド・スピード」や「ジュマンジ」シリーズのドウェイン・ジョンソン。あのマッチョ体型で犯罪心理学のプロというのはちょっとイメージと違うような気もしますが、ブースを逮捕する際に見せた、彼が犯罪行動を起こす心理的理由の分析をしているところを見ると、そこまで違和感はありません。
自分を逮捕した宿敵ながら目的達成のために手を組むことになった、最重要指名手配犯でもある美術品泥棒ノーラン・ブースを務めたのはライアン・レイノルズです。マーベルコミック原作の「デッドプール」で強烈なキャラクターを好演し、その印象が強いかもしれません。
うさん臭いのにどこか憎めない、ひょうひょうとした印象のブースは、物語のカギを握る重要なキーパーソンでもあります。
ハートリーとブースを手玉に取るビショップを演じたのはガル・ギャドット。DCコミックのヒーローたちの集うジャスティスシリーズの誕生を描く「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」のワンダーウーマン役に抜擢され、「ジャスティス・リーグ」や「ワンダーウーマン」シリーズに出演しています。
明晰な頭脳と美貌を生かして相手を出し抜くやり手ぶりは、ラストで「ええっ!?」というオチにもつながっているのでお楽しみに。

「レッド・ノーティス」の見どころ


「レッド・ノーティス」には、さまざまな作品へのオマージュや小ネタと取れるようなシーンがいくつか見られます。それらのいくつかをピックアップして紹介しましょう。
■カーアクション
冒頭のブースを追うハートリーが路上に停めてあったポルシェ タイカンに乗り込み、逃げるブースを猛追するのかと思いきや、すぐに車をクラッシュさせて取り逃がしてしまう場面。ドウェイン・ジョンソンといえば「ワイルド・スピード」で繰り広げられるカーアクションが「レッド・ノーティス」でも見られるのかという期待を見事に裏切ってくれます。
実はこのシーン、当初は期待通りポルシェに乗って迫力の追撃シーンを予定していたそう。しかし、ドウェイン・ジョンソンの体が大きすぎてポルシェに乗れず、リハーサルの段階で予定を変更したのだとか。
■船名の謎
ブースがクレオパトラの卵を盗み、バリ島の隠れ家に乗り付けるシーンで登場するボートの舳先には「We're Gonna Make It, Rose.」と書かれています。わざわざ字幕で「助かるよ ローズ」と表示されるその理由は、映画「タイタニック」にちなんだものだと分かるようにしたのかもしれません。
■ヒロインのトレードマーク
物語中盤に登場する、ハートリーとビショップの対決シーンもクスッとしたくなるポイント。ビショップが槍を取りハートリーを攻撃してくるのですが、このときハートリーが手にしたのは小さな盾。そう、大きさこそ違えど、ビショップを演じるガル・ギャドットのワンダーウーマンの代名詞ともいえるシールドと同じ、丸い盾を持っているのです。
■レイダース愛
また、第3のクレオパトラの卵を探しに行くところでは、「インディ・ジョーンズ」シリーズの第1作目「インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク《聖櫃》」のようにナチス・ドイツと古代エジプトが関わっているというシチュエーション展開に。ここでブースはジョン・ウィリアムズの名曲「レイダースマーチ」を口ずさみます。
さらにハートリーが懐中電灯で照らした箱には「Top Secre Army Intel 9906753 Do Not Open」という記述が。これは、「インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク《聖櫃》」のラストで、聖櫃を入れた箱にプリントされたものと同じです♪
■エド・シーランが本人役で登場
劇中にはがイギリスを代表するシンガーソングライターのひとりエド・シーランが本人役でカメオ出演し、ラブソング「Perfect」を歌うという驚きのシーンも。

まとめ

「レッド・ノーティス」は、タイプも考え方も違うふたりがどうやってピンチを潜り抜けるのか、厳重なセキュリティをどう突破するのかといったドキドキ感、予測不能なストーリー展開や、緻密な駆け引きが織りなすサスペンスも魅力のひとつ。
謎解き、アクション、そして適度なコメディ要素がバランス良くミックスされ、ラストの思いがけないどんでん返しまでテンポよく進む展開が心地いい映画です。
すでに主演3人、監督・脚本のローソン・マーシャル・サーバーが続投となる、第2・第3作の制作が決定しているという「レッド・ノーティス」。Netflixのグローバル英語映画部門トップ10の第1位を獲得している人気作を、この機会にぜひご覧ください!
Netflix映画「レッド・ノーティス」独占配信中


